プロクルーステース

テーセウスとプロクルーステース(アッティカの赤絵式ネックアンフォラ(紀元前570年〜560年頃) ミュンヘン、州立古代美術博物館(en)(Inv. 2325)

プロクルーステース古希: Προκρούστης, Procrūstēs)は、ギリシア神話に出てくるアッティカの強盗である。その名は「伸ばす人」という意味。

ダマステース古希: Δαμάστης, Damastēs, 「圧倒する」の意味)、ポリュペーモーン古希: Πολυπήμων, Polypēmōn, 「ひどく痛めつける」という意味)という異名もある。それぞれ長母音を省略してプロクルステスダマステスポリュペモン、とも表記される。

プロクルーステースはエレウシースの外側の丘にアジトを持っていた。そこには、鉄の寝台があり、通りかかった人々に「休ませてやろう」と声をかけ、隠れ家に連れて行き、寝台に寝かせた。もし相手の体が寝台からはみ出したら、その部分を切断し、逆に、寝台の長さに足りなかったら、サイズが合うまで、体を引き伸ばす拷問にかけた。寝台にぴったりのサイズの人間がいなかったのは、寝台の長さが調節可能だったからである。プロクルーステースは遠くから相手の背丈を目測して、寝台を伸ばしたり縮めたりしていた。

プロクルーステースの恐怖時代を終わらせたのはテーセウスだった。テーセウスはプロクルーステースの身長が彼の寝台にぴったり合うよう、頭と足を切断した(テーセウスは身長が低かったので、寝台はあらかじめ縮められていた)。このプロクルーステース退治は、トロイゼーンからアテーナイに向かう間の、テーセウス最後の冒険談である。

派生語

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プロクルーステースのベッド(寝台)Procrustean bed)は、「無理矢理、基準に一致させる」という意味である。他にも、統計学用語で プロクルステス分析Procrustes analysis)、コンピューター・プログラミング用語でProcrustean stringといったものがある。

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