マンドリンオーケストラ曲

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マンドリンオーケストラ曲とはマンドリンオーケストラによって演奏されることを前提に作曲された楽曲をいう。日本ではマンドリン2部・マンドラマンドロンチェロクラシックギターコントラバスによる弦楽6部編成、ドイツではマンドロンチェロを含まない弦楽5部編成が一般的で、これに管打楽器が加わる曲も少なくない。

歴史

主な作曲家と作品

(生年順)

1800年代

  • 1835年 ジュゼッペ・ブランツォーリ(伊) - 熱情、望まれし日
  • 1847年 ジュゼッペ・ベルレンギ(伊) - レナート
  • 1851年 カルロ・グラツィアーニ=ワルテル (白→伊)- 波、ダンテとベアトリーチェ
  • 1859年 カルロ・ムニエル(伊) - 宝石の舞曲
  • 1860年 カロジェロ・アドルフォ・ブラッコ(伊) - マンドリンの群れ、闘牛士
  • 1862年 ロドヴィコ・メラーナ=フォクト(伊) - 過去への尊敬
  • 1863年 ラファエレ・カラーチェ(伊) - 東洋の印象、叙情の時
  • 1866年 アメデオ・アマデイ(伊) - 海の組曲、降誕祭の夜
  • 1867年 ジュゼッペ・マネンテ(伊) - メリアの平原にて、マンドリン芸術
  • 1870年 シモーネ・サルヴェッティ(伊) - 山嶽詩
  • 1871年 プリモ・シルヴェストリ(伊) - 夏の庭
  • 1872年 サルヴァトーレ・ファルボ=ジャングレコ(伊) - 序曲ニ短調、スペイン、田園写景
  • 1872年 ローラン・ファンタウッツィ(伊→仏) - ソレントの女
  • 1872年 アルマンノ・モルラッキ(伊) - 山吹く風
  • 1874年 マリオ・マチョッキ(伊→仏) - 水車小屋の娘たち
  • 1874年 エウジェニオ・ジュディチ(伊) - 古譚
  • 1876年 ジュゼッペ・アネリ(伊) - イタリアの復活
  • 1877年 アリーゴ・カペルレッティ(伊) - 劇的序曲、フローラ
  • 1879年 ウーゴ・ボッタキアリ(伊) - 交響的前奏曲、誓い、ジェノヴァに捧ぐ
  • 1879年 ニコラス・ラウダス(希) - ギリシア風狂詩曲、エカーヴの嘆き
  • 1883年 テオドール・リッター(独) - 田舎の婚礼
  • 1884年 ヴィットリオ・チェルライ(伊) - シエナ組曲
  • 1887年 アンジェロ・マッツォーラ(伊) - グラウコの悲しみ、牧人の夢
  • 1888年 カルロ・オテロ・ラッタ(伊) - 英雄葬送曲
  • 1889年 ヨハン・バブテスタ・コーク(蘭) - 魅惑島
  • 1889年 大沼哲(日) - 第一前奏曲、祝典序楽
  • 1890年 ハンス・ガル(墺→英) - シンフォニエッタ第1~2番、カプリツィオ
  • 1890年 武井守成(日) - 朝鮮の印象、くだものの舞曲
  • 1890年 田中常彦(日) - 箱根八里
  • 1890年 ウンベルト・ゼッピ(伊) - シンフォニエッタニ短調
  • 1891年 ジュゼッペ・ミラネージ(伊) - 主題と変奏、愉快な仲間
  • 1892年 ノルベルト・シュプロングル(墺) - 舞踏組曲
  • 1892年 フランソワ・メニケッティ(仏) - 魔女の谷、最後の宿営地
  • 1897年 菅原明朗(日) - 二調交響楽、フォーレの名によるロンディーノ
  • 1897年 ヘルマン・アンブロジウス(独) - 組曲第6番、フィンランディア組曲

1900年代

1910年代

1920年代

  • 1922年 クラウス・ヴュストホーフ(独) - スラヴ風リズム
  • 1923年 ハンス・ボル(独) - 小パルティータ、ミニアチュール組曲
  • 1924年 ギュンター・ベッカー(独) - ギリシャ舞踊組曲
  • 1925年 ギュンター・ランペ(独) - 3つの舞曲、ミニアチュール
  • 1925年 ヘルベルト・バウマン(独) - ソナチネ、ゼクエンツェン
  • 1925年 宮田俊一郎(日) - 平城山を主題とする幻想曲、武蔵野の秋、秋と朝と海と
  • 1928年 ギュンター・ブラウン(独) - マンドラ協奏曲
  • 1928年 ハルトムート・クルーク(独) - インド組曲、口琴協奏曲
  • 1928年 松本譲(日) - 鬼火の踊り、蟲の組曲
  • 1929年 湯浅譲二(日) - エレジイ・哀歌
  • 1929年 黛敏郎(日) - 花しのぶの歌

1930年代

  • 1930年 牧野由多可(日) - 長良川の春
  • 1930年 マウリシオ・カーゲル(アルゼンチン→独) - ムジ
  • 1931年 松平頼暁(日) - Bee in the Cage
  • 1931年 ゲルハルト・ローゼンフェルト(独) - バルカン組曲
  • 1932年 ベティ・ビーズ(豪) - コソボへの哀歌
  • 1933年 ジークフリート・ベーレント(独) - セレナーデ、コンガ
  • 1933年 川島博(日) - せしょ、優しき歌、嘆きの歌
  • 1934年 越智敬(日→独) - お江戸日本橋を主題とする変奏曲
  • 1934年 熊谷賢一(日) - 群炎1~6
  • 1934年 千秋次郎(日) - 2枚の絵
  • 1934年 塚本靖彦(日) - ニンフ
  • 1934年 早川正昭(日) - 秋・冬
  • 1934年 物部一郎(日) - お祭り組曲、阿波
  • 1934年 グスタフ・グンゼンハイマー(独) - 小協奏曲第1番~第4番
  • 1935年 櫛田胅之扶(日) - 移り行く季節の香りに、シンフォニア
  • 1935年 ゲオルク・シュヴェンク(独) - ディヴェルティメント、ヴァイルハイム協奏曲
  • 1938年 小櫻秀爾(日) - 躍動、燦
  • 1939年 デイヴィッド・ローブ(米) - 交響曲

1940年代

  • 1940年 ヘルムート・ファックラー(独) - ディヴェルティメント、色彩
  • 1941年 木村雅信(日) - タンゴ・シンフォニカ
  • 1941年 林田戦太郎(日) - 組曲「はなしのぶ」
  • 1942年 久保田孝(日) - 舞踊風組曲第1番~第4番、幻想曲第1番~第3番
  • 1942年 ユルゲン・ゴーレ(独) - 公園での散歩
  • 1942年 ジュリアン・ドーズ(英) - ディヴェルティメント
  • 1943年 大前哲(日) - 7つの小景
  • 1943年 池辺晋一郎(日) - マンドリン・マンドリアーレ
  • 1943年 帰山栄治(日) - Ouverture Historique No. 1~No. 7、三楽章第1番~第5番、協奏詩曲
  • 1943年 たかしまあきひこ(日) - マンドリン協奏曲、100人のマーチ
  • 1943年 ディーター・クライトラー(独) - ルンバ、ツプフ・ブギ
  • 1945年 ローラント・レイストナー=メイヤー(独) - ボヘミア舞曲、3つのボヘミアの伝説

*1945年手塚賢一(日)ー組曲「セロ弾きのゴーシュ」「音楽仲間」「二つのマンドリンのための協奏曲」

  • 1946年 桑原康雄(日) - ノヴェンバー・フェスト、初秋の唄、海の嬉遊曲
  • 1946年 ディミトリ・ニコラウ(希→伊) - 舞曲と旋律、ジークフリート・ベーレントの追憶
  • 1946年 ユルゲン・クローゼ(独) - 夏の旅
  • 1947年 遠藤雅夫(日) - フリック・フレックス・フロー、二つの眼差し
  • 1947年 近藤譲(日) - 眠るヴェニス
  • 1948年 北爪道夫(日) - CANTO、青い宇宙の庭III~独奏ギターとマンドリン・オーケストラのための
  • 1949年 藤掛廣幸(日) - パストラル・ファンタジー、星空のコンチェルト、グランド・シャコンヌ、セレナーデNo.1〜No.4、樹魂の歌
  • 1949年 ライモ・カングロ(エストニア) - クリッキング・シンフォニー
  • 1949年 ヴォルフガング・バスト(ドイツ) - 合奏曲第1番~第4番、練習曲'76

1950年代

  • 1950年 ロバート・シュルツ(豪) - 2つの民族舞曲
  • 1950年 毛利蔵人(日) - 信長 King of Zipangu
  • 1950年 二橋潤一(日) - 組曲、妖精組曲、ロココ組曲、カヴァティーナとロンド・カプリチオーソ
  • 1951年 大西隆之(日) - バラード第1番~バラード第9番、セレナード第1番
  • 1951年 松岡裕泰(日) - 芙蓉花伝、冬の海
  • 1951年 安村好弘(日) - 石の章、飛鳥、昴
  • 1952年 柳田隆介(日) - 二章、ヴォカリーズNo.1
  • 1953年 菅野由弘(日) - PEGASUS
  • 1953年 吉松隆(日) - 虹色機関
  • 1954年 藤井眞吾(日) - 地平線の協奏曲
  • 1954年 エドゥアルド・アングロ(墨) - メキシコ組曲、ディヴェルティメント
  • 1954年 マンフレート・フラッハスカンプフ(独) - アイルランド民謡組曲、ブルターニュ組曲
  • 1954年 キエル・マイエリング(蘭) - 嘲る者の夕暮れ
  • 1955年 ルッツ=ヴェルナー・ヘッセ(独) - ヴォルガからアマゾンまで、エピタフ
  • 1955年 リチャード・チャールトン(豪) - サーカスの一日、ダウフケン号の冒険
  • 1955年 青島広志(日) - アール・デコ組曲
  • 1955年 南聡(日) - 彩色計画VI、和声学研究I
  • 1956年 内藤淳一(日) - フルートとマンドリンオーケストラのための三章(マンドリンオーケストラのための組曲の改作)
  • 1956年 木下牧子(日) - 雨
  • 1956年 上田益(日) - プレクトラム・セレナーデ
  • 1956年 アルフォンソ・カルロス・ミゲール(独) - シリウスへの帰還(ミヒャエル・トレスターの筆名)
  • 1957年 長谷川武宏(日) - ナルニアへの前奏曲、風の記憶
  • 1957年 クラウディオ・マンドニコ(伊) - ミュージック・フォー・プレイ、チェチリアーナ、ラヴェリアーナ
  • 1957年 エルケ・トーバー=フォークト(独) - プロセス・オブ・チェンジ、死の組曲
  • 1958年 鈴木輝昭(日) - 僧園幻想
  • 1958年 国枝春恵(日) - カラーリング、ブレンズ
  • 1958年 加藤由美子(日) - 湘南、火麻呂の木
  • 1958年 アンネッテ・クルイスブリンク(独) - ドリームタイム
  • 1959年 宍戸秀明(日) - Duende、受容
  • 1959年 水野真人(日) - 奇想曲、4章

1960年代

  • 1960年 木村純(日) - 夕暮れ
  • 1960年 猿谷紀郎(日) - 透明なナルシズムの映
  • 1960年 ウルマス・シサスク(エストニア) - 百武彗星
  • 1961年 加賀城浩光(日) - プロムナード1~9、組曲「芳香螺旋」
  • 1961年 小林由直(日) - 渚の見える風景、海光る風、風の軌跡、風の舞曲、森の精霊
  • 1961年 吉水秀徳(日) - 2つの動機、プレリュード2、3 Dimensions
  • 1961年 肝付兼美(日) - 日没のかもめ、赤い月、小栗公メリケンを行く
  • 1961年 ヴィクター・キオラフィデス(希→米) - シンフォニア、ブロードウェイ'79
  • 1962年 倉知竜也(日) - 蝶は払暁の空に羽を広げ…、四季
  • 1964年 オリヴァー・ケルベーラ(独) - ヴィシュヌ
  • 1964年 酒井国作(日) - 潮騒のうた、水影、マンドリン四重奏曲第1番
  • 1965年 フアン・カルロス・ムニョス(ルクセンブルク) - サドック
  • 1965年 権代敦彦(日) - ふるへ/をののき~quake~
  • 1965年 鈴木英史(日) - メモリア
  • 1965年 坂野嘉彦(日) - Virginal、高丘親王航海記、二つのメソッド
  • 1965年 永井裕一(日) - アクア-2つの小品-、月の虹、走水海
  • 1966年 ステファノ・スクアルツィーナ(伊) - C.P.O.狂詩曲、小さな古代世界
  • 1968年 ロッセン・バルカンスキー(ブルガリア) - ヴィッサーニ狂詩曲

1970年代以降

  • 1970年 遠藤秀安(日) - マンドリンオーケストラの為の「懶(らん)」、the seventh islands、AQUA EXPRESS
  • 1971年 マルクス・クグラー(独) - 3つの南米作品
  • 1973年 大村慎一(日) - 風の彼方へ、風渡る草原、旅立ちの想い
  • 1974年 柴崎利文(日) - 雲の行方、風の隊商、星の航路
  • 1974年 セバスティアン・パシ(仏) - コントラスト、田園組曲
  • 1975年 末廣健児(日) - 瑞木の詩、Beyond the Skies
  • 1975年 壺井一歩(日) - 渚と詩人の三章、群青メルカトル
  • 1977年 野村泰介(日) - 行乞俳人、サンバートライ
  • 1978年 クラリス・アサド(ブラジル→米) - 私の父の歌
  • 1978年樽屋雅徳(日) - 蒼き三日月の夜
  • 1979年 丸本大悟(日) - 杜の鼓動、AZZURRO、星のしずく、雨の世界
  • 1979年 鷹羽弘晃(日) - 水上の月、響めきの研究
  • 1979年 渡邉なつ実(日) - 鼓動
  • 1983年 石橋敬三(日) - ブリュージュの記憶、やがて心は白く舞い散る、赤の回路、海と空の間へ
  • 1984年 橋爪皓佐(日) - Espoir+Facteur+Nostalgie、Stardust

生年不詳・非公表

  • エドゥアルド・メッツァカーポ(伊) - アンダンテとポロネーズ、マンドリニストの行進
  • ヤサント・ラヴィトラーノ(伊→仏) - ローラ、レナータ
  • 日高哲英(日) - カタロニア民謡組曲
  • 武藤理恵(日) - Paradiso、Desert Rose
  • 内藤美和(日) - 沖縄組曲
  • 大野愛(日) - 海を渡る風
  • 朝岡真木子(日) - リオの海風
  • 松浦真沙(日) - 伝説