拝所

百舌鳥耳原中陵もずのみみはらのなかのみささぎ 拝所はいじょ [gm 1]/拝するのは仁徳天皇御霊。「百舌鳥耳原中陵」というのは、大仙陵古墳大阪府堺市堺区大仙町に所在)を仁徳天皇陵と治定する宮内庁による名称である。拝所は前方後円墳の前方部の手前に設置されている。観光客が案内されるのはこの拝所、すなわち「一般拝所」であり[1]、ここから先は皇族のほかは許可された人しか入ることができない。
武藏野陵むさしののみささぎ 拝所はいじょ/武藏野陵は昭和天皇のことで、武蔵陵墓地に所在する陵墓の一つ[注 1][2]。拝するのは昭和天皇の御霊。拝所は上円下方墳の上円部の手前に設置されている。
琵琶湖竹生島にある都久夫須麻神社の、八大竜王拝所はちだいりゅうおう はいじょ [gm 2]通称で「竜神拝所」などともいう[注 2]。拝するのは琵琶湖に住まう八大竜王。眼前にあるのは見晴かす湖面であり、龍王(竜王)の御座おわところは特定の地点ではなく、只中の島に拝所がある。
山宮浅間神社祭祀遺跡(左側)[gm 3]/古代日本における富士山信仰の遥拝所の跡。拝するのは御神体としての霊峰・富士で、当時の遥拝最適地を現地の熔岩で造った石塁で整備し、拝所とした。神道の原初的佇まいを今に伝えている。